インタビュー

はたママインタビュー Profile004:すけがわ ななみ

 

はたママインタビュー4人目は、はたママイベント隊長のななちゃんことななみさんにお話を聞きました。はたママ創設メンバーでもあるななちゃん。「今」の優先順位を大切にすること。ななちゃんの仕事や育児への考え方とは?!

 

全力でひた走ってきた日々。「今の」私の優先順位は何か。

 

留学が転機。これが私の生きる場所。

 

3人妹弟の長女として兵庫県に生まれた私は外遊びが好きなアクティブな子供でした。父は家では寡黙、母はAB型の変わり者、でもしっかり節約堅実派。近所の人はみな知り合いというようなコミュニティに育ちました。やがて中学校に入学。部活で心身共に鍛えられ、習い事の習字では忍耐力が育まれました。

そして時を経て高校3年。何気なく見学した「メルボルン研修留学制度のある」ホテル専門学校に運命を感じ入学を熱望。費用も高いため渋る両親を説得し特待生枠で入学に漕ぎ着けました。そして念願の留学では自分の殻を破るつもりで興味あることは全てチャレンジ。

ここで役立ったのが長年続けた習字。週末のマーケットで外国人の名前を漢字で書きネイティブとの無料英会話レッスン、その上お小遣いを稼ぐという現地の人達と関わりから「手段としての英語をもっと勉強したい!」というスイッチが入り、時間を見つけては英語を勉強する生活が始まりました。

持ち前の「全力で頑張る性格」✖「これが私の生きる場所」という思い込みが支えた1年間。日本帰国後は「いつか海外で仕事をしたい」という希望を胸にホテルに就職したのです。

 

数年の日本勤務を経て2005年来星しリッツカールトンホテルへ入社。日本人のゲスト対応の責任者としての仕事はやりがいに満ち溢れていました。

その頃「ガムシャラな」私を受け入れ、ありのままで居ても心地よく過ごせるパートナーと出会いました。結婚し妊娠を望んだ頃、抱えていた子宮筋腫が大きくなり「やりたいことはやりきった」と納得しホテルを退職しました。

なお、退職時にはサプライズで日本の友人からお花が届きました。このお花、大阪のリッツカールトンで勤務しているころにお世話になった先輩が、わざわざシンガポールの花屋に発注し贈ってくれたもの。とても嬉しかったです。送った当人はちゃんと届くがドキドキだったみたいですが。

 

産後の転職はほろ苦く。パートナー、友に支えられた時期。

 

2012年幸運にも子供を授かり無事出産。その頃、前職のホテルのお客さまからレストランの立ち上げを手伝って欲しいとの新しい仕事の依頼が舞い込みました。息子1歳の誕生日翌日から香港研修1ヶ月に参加。

息子のケアのために研修3日前にメイドさんを雇うという慌ただしさでしたが、新しい挑戦にワクワクしていました。しかし研修後、様々な事情があり立ち上げの仕事は振り出しに戻ることになりました。香港から戻り何とも言えない虚無感、仕事のために雇ったメイドさんもどうしようと悶々とする日々。

そんな経緯を知る友人から証券会社で働かないかと声をかけてもらい、全く予期していなかった事務の仕事に就くことになったのです。畑違いの転職を迷う私に友人(=はたママ代表、まっきー)は「未経験の人を雇ってくれるなんてチャンスだよ。受けてみれば。」とどこまでもポジティブ。

パートナーは「君がハッピーなら僕もハッピー」という変わらないスタンス。奇しくも接客業じゃなきゃダメ、と頑なだった自分の転機になりました。

 

子供には子供の登るべき山があり、私には私の登るべき山がある。

 

2年後に次男を出産。今は米系人材コンサルタント会社の事務としてパートタイムで勤務しています。長男(4歳)はローカル保育園、次男(2歳)はメイドさんが日中面倒を見てくれています。現在の仕事に就く前に「今の」自分には何が優先事項なのか納得するまで考えました。

全部の条件が揃わなくても「今の」優先順位1番、2番が満たされていれば勇気を出して踏み出してみよう!その優先順位は後々変わってもいいと思うし、変わった時はその時に考えればいい。

今は優先順位である「時間に融通がつくパートタイム」という働きかたは生活とのバランスが取れていて、ことさら「仕事と子育て」との両立に悩んでいるわけではありません。

 

2人の子供には世界中どこでも生きていくことができる子になって欲しいです。そのため日頃から教育についてアンテナを張っていた所、こんな言葉に深く共鳴しました。

「子供には子供の登るべき山があり、お母さんにはお母さんの登るべき山がある。いつまでも子供と一緒に山に登れない、だから山の麓で見守っていてください。」

これから子供達は様々な挑戦をするでしょう。その時、挑戦し帰ってきた子供の安全地帯となるような母親でありたいと思います。

 

 

プロフィール

 

すけがわ ななみ

ホテルビジネス専門学校を卒業後、ザ・リッツ・カールトン大阪へ入社。日本で4年半勤務後、2005年シンガポールのリッツ・カールトンへ入社。日本人ゲストリレーションズマネージャーとして主に日本人のゲスト対応。2011年ホテル退職後、第1子出産。日系証券会社勤務を経て、第2子出産後は現職である米系コンサルタント会社の事務を担当。

夫・息子(4歳・2歳)・メイドさんの5人暮らし。

好きな場所は、セントーサ島・ボタニックガーデン・メルボルン

好きなものは、ビーチでビール(ついでに読書&音楽聞いて昼寝ができれば最高のしあわせ)和菓子、ライブ、パッション、映画Notting Hill、魔女の宅急便などなど。

 

はたママwebのライターとしても鋭意執筆活動中!
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Witten by Toshiko Negoro Smyth

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