インタビュー

四柱推命インタビュー:「働けない」の正体は。小黒理砂さん

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四柱推命インタビュー終わります

みなさま、こんにちは。四柱推命コミュニケーターの、まお です。四柱推命インタビュー3回目の今回で四柱推命インタビューシリーズは最終回。お付き合いいただいてありがとうございます。

 

そもそも四柱推命って何?と思われている方のために。四柱推命はシチュウスイメイと読み、Wikipediaによれば(笑)”中国で陰陽五行説を元にして生まれた人の命運を推察する方法”ということです。他の言い方だと、陰陽五行説をベースとした生年月日による占術の一種で、統計学です。個人的には、産まれる前に決めてきた”どんな人生を楽しみたいか”という情報を読み解く術と解釈しております。

 

最終回は「働けないを卒業」をテーマに、四柱推命は少しだけ(笑)。

 

四柱推命インタビュー#1:
海外でも変わらない大切な想い。今それぞれにできることを。辻田朋子さん

四柱推命インタビュー#2:
悩みを解決することで役に立ちたい。石井桂さん

 

働く?働かない?何のために?

まお:
まずは今回お付き合いいただく、りさちゃんのご紹介から。
りさちゃんは、日本では外資系企業で管理職をされていた、いわゆる「バリキャリママ」。現在は旦那様と4才のお子さんとヘルパーさんと暮らしながら、フルタイムで働いていらっしゃいます。けど約3年前にシンガポールに来てから、約1年間「働きたい、、けど、、、、働けない」とモヤモヤを経験されてました。

りさちゃんの「働けない、、、」はお子さんへの心配が大きかったよね。

 

りさちゃん:
シンガポール にくる前は生活が落ち着いたらフルタイムで働くつもりでした。でも、日本では出産後も睡眠時間を削ってハードに働いていたので一度ゆっくりしようかなと思うように。そこ(一度ゆっくり生活)から実際働く決心するのに時間がかかったのは、やはり子どもの存在が大きかったかな。

息子(来星時2歳)は生後6ヶ月から日本の保育園に通っていたので、こちらでの幼稚園生活について、あまり心配はしていませんでした。でも日系幼稚園に入園して2ヶ月の面談の時に、「クラスでは全然話していない」と。日本の保育園では伸び伸び過ごしていたのに。お喋りの息子が幼稚園で楽しめていないんだと思ったらもう辛くて。。

帰宅してから夫と相談して、息子には「できないことがあったら先生に手伝ってって言っていいんだよ、英語の先生にはHelp meて言えばいいからね」と伝えました。息子は「言っていいの、、?」と驚いたようなほっとしたような表情をしたので、ずっと我慢してたんだなーと感じてなんとも切なくなりました。でも翌日から幼稚園でもよく喋るようになり、それまでできなかったことも練習して自信がついて乗り越えた姿を見たらもう感動(涙)

この出来事は息子が産まれてから一番辛かったね、と夫との思い出話に出るほど。

そんなことがあったので、せっかく慣れたのに、ここでまた環境を変えてあの思いをもう一度するのは辛すぎる、そこまでして本当に働きたいのかな?と結構長いことモヤモヤしていました。



【来星から就職までの略歴】
2017年11月 来星
2019年2月 働くことを決心
2019年4月 ヘルパーさん雇う
2019年5月〜就職活動
2019年9月 仕事開始

私の気持ちにも波があって、友達ができて心地いい環境ができてきたら友達とお茶したり一人でヨガしたりお散歩したり、なんか楽しいからこのままでいいかも、と思う時期もあれば、働いているお母さんを羨ましいと思ったり。

まお ちゃんに四柱推命で読み解いてもらった時(2019年1月)、私は辛(かのと:宝石のエネルギー)で自分磨きが好きだけど、磨きすぎて粉々にならないようにね、と言われてハッとしたんだよね。私の「働きたい」という気持ちには子供が幼稚園行ってる間に何もしてない、何も生み出してないのが嫌だ、私だけが成長していないという焦りがすごくあって。

 

まお:
働いていなくても、何もしていないわけじゃないし、働いていないからこそできる経験や体験、成長の仕方もあるんだけど、焦りやすいポイントではあるよね。

環境の変化が苦手。順番に1つずつ

まお:
りさちゃんのお子さんが環境の変化には弱そうってお伝えしたら、りさちゃんが「やっぱり、、、働けない、、」ってガッカリしてたのは、すごい覚えてる。私、みんなが自分の「やりたい」に気付いて、「やってみよう」って思える後押ししたいのに、これじゃ逆効果じゃないか!と。

結局、まずヘルパーさんと一緒の暮らしを始めて、慣れた頃に仕事を始めて、それから引っ越して、と、環境を一気に変化させるのではなくて、1つずつ変えて、慣れて、を順番にしてたよね。

 

りさちゃん:
そうだね。息子の幼稚園は9時から3時までなので、フルタイムで働くための選択肢は2つ。住み込みのヘルパーさんを雇うか、長く預かってくれるデイケアに転園させるか。

ヘルパーさんは当時友人でトラブルがあった人の話を聞いていたので本当に信頼できる人じゃないと怖いなぁと後ろ向きで、ローカルのデイケアをいくつか見学しました。

息子がN1になって自信がつき始めていたので、当時の担任の先生に相談したら「新しい環境に慣れるのに時間がかかるタイプなので最初は辛いかもしれないけど乗り越えることはできる。要はお母さんの働きたい気持ち次第ですよ」と言ってくれて。子どものことを一旦脇に置いて、改めて働くことについて考えました。

 

まおちゃんのメッセージはちゃんと届いてたよ。聞いたときは「やっぱりかー」と頭を抱えた。けど、時間はかかるかもしれないけどこの子は大丈夫だと言ってくれたので、後からその言葉を思い出して励まされました。

 

納得できたのは実際に環境の変化を乗り越えて成長していく息子の姿を側で見れたことも大きかったので時間をかけてよかったなと思う。周りには「子供はすぐ慣れるから大丈夫だよー」と何度も言われたし、事実だとは思うけど、その親子の心地いいペースでいいと思う。納得感がないとどっちも辛い思いをするし人それぞれなので。

春休み明けたら就職活動開始して転園しようかなと思っていたタイミングで、Facebookのはたママグループにトランスファーのヘルパーさんの投稿があって、思わず「これだ!」と飛びつきました。縁あって素晴らしいヘルパーさんに来ていただいて仕事を始める前にまおちゃんと四柱推命のワークショップをやったり、はたママインタビューチームのお手伝いをしたり、一人旅をしたり、自由時間を満喫してから仕事を始めました。

息子はヘルパーさんに懐いてはいるものの家にいると私から離れないので、「ちょっと買い物行ってくるね」と言い残して出かけて、だんだんヘルパーさんと二人の時間を作って行ったら意外と大丈夫でした。当初は息子も英語がそこまでできなかったので言ってることが分からなかったり、言いたいことがうまく伝えられなくて泣いていましたが、私が働き出すまで5ヶ月あったので英語も大分上達して働き始めた時には安心して任せられるようになりました。


日系の幼稚園で働いているお母さんが少ないので、働いてるお母さんのグループチャットを作って幼稚園がお休みの日はヘルパーさんプレイデートをしてもらったり、お迎えの時に同じクラスでヘルパーさんがいるお友達と一緒に帰ったりしたので息子には「ヘルパーさんがいる子は自分だけじゃないんだ」と理解してもらえたのもよかったと思います。

 

まお:
色々工夫してたのね。参考になる読者の方も多いんじゃないかな。息子さんの気質を認識した上で、1つ1つ丁寧に対応できたのは良かったよね。やはり、家庭が安定していないと、なかなか安心して仕事に向き合えないよね。

”仕事”に求めるものを明確に

まお:
四柱推命でりさちゃんの適職をみて、「多くの人と関わって、人の役に立つことをやると良さそう」と伝えたら、「そう!前の仕事を辞めた時、私、職場に人に会いに行っていたんだなーって実感した」と話されて、実際お仕事探す時も人との関わり方に基準を置いてたよね。四柱推命で視る適職とあっているかあっていないかは別にして、自分が仕事に何を求めるのか認識しておくのって大事!

 

りさちゃん:
あはは、本当そう。前の会社は10年いて急成長する時期を味わわせて貰えたんだけど、ビジネスの規模とか数字とか実は大して興味がなくて、毎日会社に行っていろんなチームの人と関わりながらプロジェクトを進めて褒められたり感謝されたり、仕事中に無駄話するのが楽しかった。

夫からは「りさは誰かの役に立ちたいっていう思いが強くて、どんなに僕が感謝の言葉を伝えてもそこじゃないんだよね笑」と言われていたけど、その通り。かつて夫以上に忙しく働いていた自分が家事や育児だけをしているのも対等ではなくなってしまったような気がして辛くて。やっぱり誰かに感謝されたり褒められたり、頑張っている自分が好きなんだなぁと再確認しました。

色々な業種のクライアントさんや優秀な人達に囲まれて仕事することが喜びだったのでシンガポールで仕事を探す際も業界には拘らず「色々な立場の人と関われること」そして英語と日本語を使う「日本とシンガポールの橋渡し」、あと昔ほどバリバリ働く体力もないし(笑)、シンガポールでの家族との生活を引き続き楽しみたかったので「ワークライフバランスがきちんととれる」ことを条件に探しました。結果外資系の会社でAdminのポジションが見つかり、マーケティングメッセージの翻訳や日本のクライアントのサポートをしてます。

 

まお:
やはり求めるものとか条件は明確にしておかないと、始めてから「こんなハズではなかった!」に繋がりやすそう。条件に合う仕事が見つかって良かったね。

 

「働く」を経験して見えてきたこと:「焦らない」

まお:
「働けない」と思っていた時に一番心配だったお子さんについては、素敵なヘルパーさんとのご縁と工夫で、うまく対応できたみたいだけど、やっぱり働き始めたことで悩みや葛藤もあったよね?そして悩みや葛藤はあっても、この環境で働くという選択をして挑戦したことで得たものもあるよね?

 

りさちゃん:
私自身は「働けない」を脱して働いてみたら、家庭以外の居場所があるってやっぱり楽しいなーと思う反面、慣れてくると正直難しい仕事ではないので、「誰にでもできるよなーこんなんでいいのかな」というモヤモヤも生まれました。ここはやはり辛(かのと)だからなのか、もっと難しいことをやり遂げたい、自分にしかできないことがしてみたいという気持ちが生まれたみたいです。次のステップで時間をかけてこの気持ちと向き合って育てていきたいと思ってます。

 

まお:
そうだね、辛っぽい(笑)自分を最大限に発揮したいよね(笑)

 

りさちゃん:
でも働けないと思っていた1年前の自分から今の自分を見たら、自分の稼いだお金でランチができてる、職場で色んな国の友達ができた、子供のこと以外の話が出来る、という当時叶えたいと思っていたことが出来ているのでやっぱり働いて良かったなと思う。

今思えば「働けない」と思ってたのは本当に子供が原因だったのかな?とも思うんだよね。当時環境を変えて慣れるまでの辛い時期を乗り越える気力と自信がなかったんだけど、周りに背中を押してもらっても決断するのに1年かかったのは自分の働きたい気持ちがそこまで熟してなかったのかな?子供が心配と言いながら自分の決断に責任をもつ覚悟がなかったのかなと思います。

 

まお:
うん、働くことより大切にしたいものがあった、ということだよね。りさちゃんの場合は、息子さんの生活。母親として息子さんをみて「環境を大きく変えるのは、負担になるのでは」と思っていたから、環境を大きく変える事に繋がる「働く」に一歩踏み出せなかった。私にも担任の先生にも「変化に慣れるのに時間はかかる。でも時間がかかるだけ!」と言われて腹を括れて(笑)「大切にしたいものを大切にしたまま働けるって気が付いた♡」ということでいいのかな(笑)

そういう経験も踏まえて、もし今のりさちゃんが、2年前の自分に声をかけるなら、なんて言う?

 

りさちゃん:
今となっては当時の自分に「色々頭で考えすぎだよ!」と突っ込みたいけど(笑)

「とりあえず焦るな!(笑)」。今は日本では持てなかったじっくり自分を見つめる時間が持てたんだから子供との時間、一人の時間、友達との時間を何の罪悪感も持たずに楽しめばいい。今悩んでいることは決して無駄にはならないよ、と言いたいです。

 

まお:
そうだね、「働けない」じゃなくて、一旦「今は働かない、その間◯◯をしよう!」でいいよね。

フレキシブルに働くチャンスです!

まお:
最後に、はたママ読者の皆様に、特に今コロナの影響もあって「働く」に踏み出せない方も普段より多いかも?と思うのだけど、一言お願いします。

 

りさちゃん:
私はコロナのおかげで希望していた在宅勤務になり、今一番ハッピーかもしれません。仕事の合間に息子のオンライン授業を見たり、家族とランチしたり晩御飯も早めに作れるし。(注釈:この内容はシンガポールのサーキットブレーカー中に書かれました)

これまでリモートでは働けないと思われていたような仕事でも、今回のコロナの影響で環境が整ってきたので、パートタイムでもフレキシブルに働けるようになってママ達にはチャンスだと思ってます。働き方もこれからどんどん多様化するので、自分にあった働き方を是非探してみてください。

最初から満塁ホームランを狙う必要は全然ありません。学校も再開したので週に2、3日何時間かパートタイムで働いてみるとか、まず何か始めてみると自分が求めているものが見えてくると思います。

私の場合は道がいきなりバーンと開けるようなことはなくて小さなことからちょっとずつ次の道が見えてくるイメージだったので、他人と比べて焦ったりせずに宝探しゲームのように自分なりの道をゆっくり少しずつ探してみてください。

 

Interviewee: 小黒 理砂

在星3年、4歳男児の母

Interviewer: 星乃まお

四柱推命コミュニケーター
約2年のシンガポール生活を経て、最近、本帰国しました

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