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シンガポールでメイドさんとの生活に向けて何をする? はたママ体験談シェア会VOL1『ヘルパーさん(メイド)の上手な選び方、ハッピーな関係の築き方』

はたママ特派員が聞く、知っ得レポート!!

 

このレポートでは、シンガポール生活で知って得する情報をお伝えしています。

今回は、はたママにとって、とても助かるヘルパー(メイド)さんに関する情報についてです。

 

メイド政策の歴史が長いシンガポールでは、積極的に住み込みのヘルパー(メイド)さんに家事や育児をお願いする家庭が多くあります。多くのコンド(マンション)には、専用のお部屋があるので、寝室として使われています。

さらに、コストの面でも他の物価に比べたら、だいぶ抑えられています。

現在では、ヘルパー(メイド)さんを雇用するにあたって、大体$1000/月(給与・税金$265・食費・日用品)がかかるといわれています。その他にも、家庭によってはボーナスや一時帰国の交通費を支払う場合もあるので、変動的な費用が発生することもあります。

 

ヘルパー(メイド)さんは、日本人のはたママにとっても仕事と育児との両立のため、助かる存在。これからお願いしようと考えている、または、既にお願いしているというはたママもたくさんいると思います。

 

ただ、ヘルパー(メイド)さんとの生活をする上で、期待や不安などいろんな気持ちが入り混じるのも事実です。

 

「まだお願いしていないけど、どういう心構えや準備が必要なの?」

「もうお願いしているけど、良好な関係維持のコツってなんだろう?」

 

そんなみなさんの思いに応えるべく、先日ヘルパー(メイド)さんを雇っている4人の体験談をシェアするはたママイベントが開催されました !体験談は、四者四様で 、あらゆるパターンの家庭に参考になるポイントがたくさんありました。

わたくし特派員もこのイベントに潜入し、ヘルパー(メイド)さんとの関係構築に欠かせないポイントをいくつか探ってきました。

 

なお、今回のレポートは情報が盛りだくさんなので、準備編(雇用前)と生活編(雇用後)に分けてお送りします。

 

ヘルパー(メイド)さんを雇う前に必要なこと

 

ヘルパー(メイド)さんをこれから雇おうと思ったとき、もちろん事務的な手続きやエージェント探しも大切ですが、これから生活を共にする方でもあるので、それに向けた心構えやマッチングも大事。

イベントでは、そんなヘルパー(メイド)さんとの生活に関するマインドについてたくさんのトークが繰り広げられました。ここでは、Q&A方式でお伝えします。

 

■夫の抵抗感

Q.夫がヘルパー(メイド)さんとの生活に賛同してくれません。どうしたらいいでしょう?

 

A.私の夫も最初はそうでした。というのも、1人目のとき、子どもをインファントケアに預けながら、家事・育児の負担はだいぶあるとはいえ、なんとか生活がなりたっていました。でも、2人目ができて本当にこのままでは難しいと感じました。

抵抗を感じていた夫を泣きながら説得し、まずはパートタイムの仕事から始めました。そのうち、夫もヘルパー(メイド)さんがいる生活に納得するようになりましたよ。

それから、ヘルパー(メイド)さんがいる別の家族の生活を見せたりもしました。今や夫もヘルパー(メイド)さんなしの生活は考えらないみたいです。

 

 

 

■雇用に際しての心構え

Q.ヘルパー(メイド)さんを迎えるにあたって夫婦での心構えはありますか?

 

A.私の場合、夫婦の間で「ヘルパー(メイド)さんに求めること」を話し合って何を最優先するか、共通認識を持つようにしました。

ヘルパー(メイド)さんもスーパーウーマンではないですし、何もかもパーフェクトというわけにはいかないでしょう。だから、「料理」とか「育児」とか生活の中で最も重視することにヘルパー(メイド)さんにも最も注力してもらうようにしました。

また、距離感(家族のように or ビジネスライク)についても、夫婦の間ではっきりとしたルールがあるといいと思います。夫婦の間で雇用の目的や位置づけをはっきりさせたことで、ヘルパー(メイド)さんとの生活のイメージがつきやすくなりました。

 

■雇用に際しての準備事項

Q.雇用する前に、法的な手続き以外で何か準備することはありますか?

 

A.たくさんありますよ!

まず、これからヘルパー(メイド)さんと生活するうえでの家庭内ルールがあるといいですね。さらにこのルールを文書化すれば、ヘルパー(メイド)さんとも共通認識を持てますよね。

日本人同士なら、直接話さなくても察することができます。でも、育ってきた環境が違うから、コミュニケーションは、できるだけわかりやすくはっきりと伝えることが重要です。

ドキュメントをいちから作るのは大変というかたもいると思います。先輩はたママがひな形を持っている場合がありますので、是非問い合わせてみてください!

 

 

 

(おすすめドキュメント)

合意書

就業時間、私用電話のルール、損害の責任の範囲、休暇の取得など、細やかなルールを取りまとめたもの。

業務内容・態度だけでなく、ヘルパー(メイド)さんを尊重することについても触れるとよいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スケジュール表

月曜から土曜までの一日ごとの仕事スケジュールを取りまとめたもの。

ヘルパー(メイド)さんの起床から就業終了まで何時に何をするかを定め、できれば、食事のメニューも決めておくとよいと思います。

乳幼児お世話表

新生児・乳幼児のお世話をお願いする場合、ミルクの授乳量・間隔やオムツの交換など、お世話内容を記録するもの。

 

 

■面接のポイント

 

Q.これからヘルパー(メイド)さんの面接です。面接のポイントはありますか?

 

A.限られた時間でマッチング(相性)を見極めることは難しいですが、主に次のポイントを聞くことで多少なりとも人となりがわかると思いますよ。

 

(1)離職の理由を聞く・・・前の家庭を離れた理由を聞いて、前の雇用主の悪口や批判をする場合、責任を人に転嫁する傾向があると言えます。また、辞めた理由が、雇用主の帰国や給与未払いなどあきらかに相手都合である場合はいいのですが、そうでない場合は何かしら個人に原因がある場合がありますので、注意が必要です。

 

(2)前の雇用主に問い合わせる・・・ヘルパー(メイド)さん本人の了解を得て、前の雇用主に働きぶりなどを確認するのもひとつの手です。この時、快く前の雇用主の連絡先などを教えてくれた場合、関係が良好だったことがうかがえます。逆に、渋る場合は何かトラブルがあったのかもしれませんね。

 

(3)コミュニケーション能力・・・ヘルパー(メイド)さんの出身国によっては、英語が十分に話せない方もいらっしゃいます。また、話せても自己主張が強く、人の話に聞く耳を持たない方もいらっしゃいます。一般的な日本人の家庭で、あまりヘルパー(メイド)さんの主張が強すぎると疲れてしまいそうですよね。雇用側が「私は英語ができないから・・・」と躊躇するのではなく、インチキ英語でもいいから言いたいことが伝わるか、わかろうとしてくれるか、しっかり見極めるとよいですね。

 

 

(4)職歴、年齢、スキル・・・一定期間以上同じ家庭で働いていた方は、比較的トラブルもなく過ごしてきた傾向にあると思います。前の家庭にどのくらい働いていたのか、離職理由と合わせて判断してもいいですね。

また、ヘルパー(メイド)さんの年齢やスキルも大切です。どのような業務内容をお任せするかにもよりますが、これら対する考え方は次のようなパターンがあげられます。

(例)

・子どもと楽しく遊べるか、またその元気があるか

・5歳(面倒を見てもらう子ども)までの乳幼児育児経験(ヘルパー自の子ども含む)があるか

・自分自身の子どもがいても、出産直後から出稼ぎに出ていて育児経験がほとんどない状態か

・年齢が雇用側より上になると、対等に発言がしにくくないか(指摘しづらい)

 

(5)直感・・・実はなんといっても、これです。人間長く生きれば、「この人とは相性が合いそう」という第6感が鋭くなってきます。面接してお話をしながら、この人だったらやっていけるという、理由のない自信を感じれられたら、それが運命の人なのです。

 

■日本人家庭で働いた経験

Q.日本人家庭に慣れているヘルパー(メイド)さんを雇いたいと思いますが、どうでしょうか?

 

A.ヘルパー(メイド)さんとの相性が合えば、前の家庭の国籍はさほど問題にはならないかもしれません。ですが、一般的には西洋系の家庭は、日本人家庭に比べて好待遇である場合が多いので、欧米系の家庭に長く従事していた方は日本人家庭に来てからそのギャップに驚かれてしまう可能性があります。こうしたショックを回避するためにも、事前の説明と共通認識を得るようにして、しっかり相性を見極めたいですね。

 

 

以上が、ヘルパー(メイド)さん雇用の準備にあたって必要なポイントです。

 

家庭生活という最もプライベートな空間を共有するヘルパー(メイド)さん選び。しかも、相手は人間ですのでそんなに単純な話ではありません。しかし、ヘルパー(メイド)さんの存在は、はたママがそして家族全員が「いきいき」とするためにも重要であることは間違いありません。だからこそ、自分に合った、家族に合った人とハッピーに暮らしていきたいですよね。

 

イベントで経験談をシェアしてくださったスピーカー全員に共通して感じたことは、ヘルパー(メイド)さんを雇うことに対する「自分の軸」をしっかり持っているということです。「育児さえしっかりやってくれればあとは6割でいい」とか「定められたルールに従ってきっちり、それ以外は話し合う」とか。

まだ見ぬヘルパー(メイド)さんとの生活を想像するのは、簡単なことではないですし、いろいろな準備は面倒なことかと思います。

ただ、これを自分の生活で重要視していることが何か整理するいい機会ととらえ、前向きに取り組むことで、だんだんと生活のイメージもついてくるのではないでしょうか?

 

それから、夫婦二人で力を合わせて行うことも大事だと思いました。ママだけが、考えるのではなく、生活を共にする旦那さんも自分事として一緒に取り組むことが、最適なヘルパー(メイド)さん選びにもつながると思いました。

 

いやー、盛りだくさんで大興奮のヘルパー(メイド)さん選び準備編。今回は、ここまで。

取材メモとりすぎでアラフォーにしてペンだこができました!

次回もお楽しみに。

 

Reported by

体験談シェア会 パネラー:Emi Waddington, Naomi Tanno, Tomoko Sueda, Risako Minami

                                 ファシリテ―ター:Rie Tokuzawa

        イベント企画:Naomi Tanno, Saki Hirashima

はたママ特派員:Aiko Mochizuki

 

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