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新型コロナウィルスでQO (隔離命令)が出た我が家の体験談

世界中が新型コロナウィルスに右往左往する日々ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

先日我が家は娘(インターナショナルスクールに通う10才)にQO(Quarantine Order:隔離命令)が出されました。おかげさまで無事QO期間は乗り切り、長女含めて家族全員元気に過ごしております。

もしかしてこれから読者の皆様や近しい方にも出るかも知れないQOについて、そうならないことを祈りつつ、実際どんな感じだったのか書いてみたいと思います。

 

QO(Quarantine Order:隔離命令)とは

QOとは「A QO is issued to quarantine or isolate an individual who is, or is suspected to be, a carrier of an infectious disease or a contact of a person confirmed to have an infectious disease.」(MOHのFAQ https://www.moh.gov.sg/covid-19/faqs より抜粋)つまり、新型コロナウィルスの陽性反応が出た人と接触した、あるいは接触の疑いがある人に出される隔離命令です。

これを受けると家の中で隔離が必要になります。バスルーム付きの専用の部屋を準備して、QO期間が明けるまで、寝るのも一人、食事も一人。ひー。

QOが出ると、何をしなければいけないのか、概要です。(2020年3月末時点の情報です。正確な情報はMOHやMOMのページをご参照ください)

  • QO期間中、対象者を家庭内で隔離しなければいけない
  • 対象者は隔離用に指定された室内から出てはいけない
  • 緊急の用で外出したい場合は、事前にMOHの許可を得る
  • 1日3回体温測定し、熱がある場合は新型コロナウィルスの症状があればMOHに報告する
  • 期間中、MOHからの電話に必ず応答しなければならない
  • 同居の子どもや学校関連のスタッフは、QO期間中は学校(幼稚園や保育園を含む)や仕事を休む必要がある

 

QOが出ると、何が起きるのか

さて。実際何が起きたか時系列でご説明しますね。

 

Day0

ある日学校から「新型コロナウィルス陽性となった学校関係者がいる」旨のメールが。この時点で娘にヒアリングしたところ、該当者と思われる人とは2週間以内に接触していないということで、我々楽観視しておりました。

 

Day1

ところが次の日学校から、「お嬢さんが該当の感染者と接触した可能性があるとして、連絡先をMOHに提出したので、今後の連絡を待つように」とのメールが。実際にQOが出るかはMOHの判断次第ということでしたが、この連絡以降、娘は自宅待機とし、外出は控えました。

実はこの日、私、お友達とランチに出かけていたんです。しかも生後数ヶ月の赤ちゃんを抱っこさせてもらっておりました。この連絡を受けた時「なんで私10人以下だから良いんだよね♪とか呑気にランチに出かけたんだろう。もし娘が無症状感染者で、私も無症状感染者だったら、お友達や赤ちゃんを危険に晒したことに。。」と自分の行動を悔やみました。本当にこういうことが、読者の皆様の身にも起り得ますからね。そうならないことを祈りつつ、大事なお友達こそ、距離を保つ必要がありますね。

*写真はイメージです

 

 

Day2

MOHから電話が来て、QO決定。自宅内で隔離できる環境(バスルーム付きの個室)があるかを確認され、その部屋からは出られないこと、家族も部屋に立ち入らないこと、1日3回の検温の指示などがありました。QOの期間(終了のタイミング)と、家族は外出可能であることの説明もありました。

我が家も隔離部屋を準備しましたよ。バルコニーのない我が家でいつも洗濯物を干している部屋を隔離部屋にすることになり、洗濯物は玄関ホールへ。まぁ、QO期間中ほぼ出入りしないので、良いのですが。

そして夜10時過ぎ(!)、MOHの担当者から電話連絡の後、別のMOH担当者と警察官がQOの紙を持って自宅に訪問。娘の病歴の確認や、QOの内容の確認があり、QOの書類へのサインを求められました。我が家の体温計が非接触型ではなかったので、体温計を共用しないようにと、体温計も置いていってくれました。

 

一緒にQOを受けたメンバーの中には、もっと遅い深夜の訪問だったご家庭も。土日も関係なしの24時間体制だそうです。MOHの方も警察の方も、本当にご苦労様です。

 

Day3〜Day4

娘は元々インドア派で、隔離期間中は部屋にいれば何をしていても怒られることもないため、特に苦もなく一人で過ごしていました。ただ食事の時は家の中ですがSkypeでお互い顔を見て会話をするなどの工夫はしました。宿題がわからない時もSkypeでフォローしました。特に不満や文句を言うこともなく隔離されていたのは意外でしたね。

*写真はイメージです

 

そして1日数回、いわゆる「鬼電」もかかってきました。夜中でもお構いなしで、ビデオコールでの隔離確認と、体温確認されます。担当者によって対応に差はありますが電話切るときに「お手数おかけしました」とか「良い1日を」とか言ってくださって。こちらこそ、みんなの安全のために、昼夜問わず働いてくださって、本当にありがとうございます(涙)。

 

Day5

この日、私、やってしまいました!MOHの電話に気付かず、応答できず!ど、どうしよう。

結局、また後から掛け直してくれ、応答できなかったことへの言及はありませんでしたが、本来きちんと応答するよう言われています。いつかかって来るかわかりませんので、肌身離さずお持ちください。

 

さて、いよいよ正午で隔離終了!QOが出た時点で、接触(の可能性)の日から10日ほど経過していたため、隔離期間が短かったのです。正午に喜んで部屋から飛び出して来るかと思っていたのですが、正午を過ぎ、声をかけても出てこないほど、隔離の生活を満喫していたようです。

特に症状がなければ、それで隔離生活は終了。

 

QOが明けて

当の娘はちょうど在宅学習期間で登校の必要はなかったのですが、我が家には幼稚園へ通う娘もおりまして。QO期間中は幼稚園をお休みさせていたのですが、QO終了の翌日、幼稚園へ通わせて良いものか、とても悩みました。もし無症状なだけで感染していたら、、、子どもの場合は潜伏期間が3週間なこともあると聞くし、、、。でも結局、その可能性が高ければ、政府も必要な期間お休みするよう指示を出すだろうし、その指示がないということは可能性が低いということ!と理解して、登園しています。周りの保護者の方に、どう思われているだろうか、と内心気にしながら。

 

以上が我が家のQOの顛末です。

 

ちなみに家庭内できちんと隔離ができない場合、隔離対象者に居場所を把握するための電子タグを付けたり、病院や他の場所での隔離になることもあるようです。違反の場合の罰則も規定されています。

我が家の娘は10才ですが、知り合いの8才の子もQOの対象になっていました。もっと小さいお子さんの場合、どうなるんでしょうね。できる対策としては、できるだけ人との接触を避けることでしょうか。早く落ち着くことを祈るばかりです。

 

 

Cooperated by Aiko Mochizuki
Reported by Mayumi O.

 

 

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