2017年6月にシンガポールはたらくママグループ(以下はたママ)が実施したメンバー向けのイベント【ママ×学ぶ!先輩ママに聞く!2人目以降の育児】では、5人の2人目以上のお子さんがいるワーキングマザーをパネラーとして、日々の生活パターンや工夫、困ったときのTIPSなどをシェアしました。(イベントの様子はこちら)
イベントのなかで、質問が多くでてきたのが子どもの人数によらず共通の「預け先問題」でした。日本でもシンガポールでも、子どもが1人でも10人いてもワーママには共通の悩みがあるのですね。
情報を集めるのが得意なはずのワーキングマザーたちも、異国の地シンガポールでは情報不足に行き詰ることもしばし。知りたいこと知らないことたくさんで、もっと時間が欲しかった!
というわけで、本レポートはイベント報告番外編として、特派員の体験をもとにシンガポールで子どもをどこに預けるか、就業に向けてどのような準備ができるのか、をお伝えします。
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シンガポールではDP(Dependent Pass、いわゆる帯同ビザ)であっても一定の条件を満たすことで就業が可能です。
私自身もこのことを知って、ぜひシンガポールでも働いてみたい!と夫に帯同して引っ越ししてきた口です。
引っ越し前に長男の幼稚園は決めていました(リンク)が、まだゼロ歳台前半だった娘はしばらく手元で一緒に過ごすことになっていました。
子どもと一日中過ごしている場合、履歴書や職務経歴書を用意するためのまとまった時間確保やセミナー参加や面接のときに、子どもを誰に、もしくがどこに預けるかが課題になります。
シンガポールでは、住み込みのメイド(ヘルパー)さんの雇用や低月齢時向けにも長時間保育を提供する幼稚園の利用が一般的です。(※イベントレポート)
しかし、慣れない外国生活で就職活動の最初の段階で大きな投資と大きな変化にはまだ抵抗がありました。
ですが、子どものケアを理由に就職活動をあと倒しにするのは嫌だなーと感じていたので、まずは動き出してみることにしました。
私の場合、人材紹介会社のセミナーやスキルチェック参加時、履歴書作成時間の確保の際には次のようなサービスを利用してきました。
■自宅でのシッターサービス利用(例:S$20~/1時間、最小3時間~)
平日日中の作業時間確保やリフレッシュ、土日や夜間に夫婦で外出する時にお願いしていたのが日本人向けのシッター派遣サービスでした。
日本にいたときから自宅でのシッターサービスは頻繁に活用していたので、他人が部屋に入る不安よりも、子どもが慣れた環境で面倒を見てもらえる安心感のほうが勝っていました。
夫婦での外出時は、追加料金で子ども2人を一度に見てもらうこともできました。
また、予約や細かな確認、変更等のやり取りが日本語でできるのでストレス軽減になりました。余談ですが、自分が体調不良で心も弱っているとき、電話で「お大事に」と言ってもらえたことが本当にうれしかったです。
なおシッターさんはローカルの方なので指示や報告は英語によるやり取りです。
▼サービス提供事業者の例
・キッズルー&ママルー http://www.kizroo.com/
・クリーンクリーン http://cleancleansingapore.wix.com/cleanclean 他
■託児施設サービス利用 (例: S$20~/1時間、最小3時間~)
サービス提供事業者の施設に子どもを預けるタイプの託児サービスも利用しました。自宅近隣にはこのタイプの託児施設はありませんでしたが、外出先が近いときに数回利用しました。
場所見知りの時期にはだいぶ泣いていたようですが、複数の大人の目があるのでケアが行き届くだろうという安心感がありました。
▼サービス提供事業者の例
・キッズルー&ママルー http://www.kizroo.com/
■Child Care Centre、Kindergardenのエマージェンシーケア(一時預かり)
多くの幼稚園では、1日単位や半日単位で保育を頼めるエマージェンシーケア(Emergency Care)というサービスを提供しています。
事前に登録が必要なことが多いので、自宅の近隣や交通の便が良いところに利用できる施設を用意しておくと安心です。下に挙げた管轄省庁のウェブサイトで検索できるので、気持ちに余裕があるときに調べておくとよいでしょう。
なおインターナショナルスクールに通っている子どもの長期休み中や、日常的に通園を始める前のプレスクールとして利用する人もいるようです。
<探し方>
WEBサイト(エリア・年齢・料金等で検索可能)
Childcarelink https://www.childcarelink.gov.sg/
■託児所付きコワーキングスペース
こちらはプレはたママ部のメンバーに紹介してもらった、コワーキングスペースです。
まだ利用したことはありませんが、Wi-Fiやプリンタなどの仕事をするための環境が整っているのが魅力です。
このタイプの施設は日本でも増えてきているようなので、帰国したときにはぜひ活用したいと思っています。
例:Trehous http://trehauscowork.com/
(料金 託児 S$15/1時間~、利用にはメンバー登録など諸条件あり)
■子連れで参加してもいいと思います!
実は筆者、人材紹介会社のセミナーには子連れで参加しちゃいました。
セミナー参加申し込み時に子連れ参加を打診したところ、担当の方が快く受け入れてくれました。
2人目の子どもかつ高齢母で図太いからこそできたことですが、まだ子どもの月齢が低く、おっぱい飲んでは寝ている時期だったのでずっと静かにしてくれて本当に助かりました。
さすがに面接には連れてはいけませんが、就職活動の段階によってはまず交渉してみるのもよいと思います。
■ワーママ、プレワーママ同士で面倒を見あう、あずけ合う
せっかくシンガポールで働くという志を同じくするママたちと知り合いになるのだから、それぞれのフェーズに応じた助け合いをしたいとずっと考えてきました。
たまたま急な打ち合わせが入った友達の子どもを自宅で預かったことがあるのですが、子どもたちは一緒に遊んで楽しいし、私自身も日本で働いていた時に急な預け先に困ったときには、友人にたくさん助けてもらってきたので、シンガポールで友達の役に立てていることがとてもうれしかったです。
■それでも困るのが病児シッター
本記事の趣旨からは逸れますが、就職「後」に必ずやってくる子どもの病気の時のために病児保育の依頼先も探してきました。
ところが、シンガポールではいわゆる病児専門のシッターサービスは見つけられませんでした。
病気回復期であれば一定条件を満たせば派遣型のシッターサービスが受けられますが、感染症罹患後の登園・登校禁止期間の子どもの預け先に悩んでいるワーキングマザーは多いと聞きます。
メイド(ヘルパー)やローカルの個人シッターなど、はたママ個々人で信頼できる依頼先を持って体制を整えていることが多いようです。
病気やその他諸条件を考えて、メイド(ヘルパー)雇用が必須、というのが現時点での我が家の答えです。
以上、シンガポールで働きたい!と思った私が準備期間に整えてきた子どものケア体制のご紹介でした。
もっと良いやりかた(願わくばコストを抑えて…)をご存知の方がいたらぜひ知見をシェアしてください!
そして、これからシンガポールでの就職を考えているプレはたママの方、はたママグループに登録して一緒にプレはたママ部でお話ししませんか?(こちらよりお問い合わせください)
またこのはたママウェブでも随時情報を蓄積してゆくべくライターに特派員一同記事執筆にいそしんでいますので、ぜひ活用してくださいね。
・シンガポールで子どもを「あずける」カテゴリ記事一覧
Reported by
はたママ特派員:Azusa Seki