近隣諸国に魅力的な旅行先はたくさんあるのに、コロナ渡航規制のせいでずっとシンガポールから出れずにいる、、と嘆いている方も多いのではないでしょうか。
隔離緩和措置は厳しくなったり緩んだり、いったりきたり状態が続いています。規制が再び緩んできている今、人気旅行先タイへはどのくらい行きやすくなっているのでしょうか。タイ・シンガポール・日本を頻繁に行き来しているMariko Jinさんにお伺いした情報を参考に、2022年3月時点の状況をレポートいたします。
※本サイトの情報は、掲載時点の情報です。コロナ規制は頻繁に変更されており、情報が変わることをご留意ください。
ワクチン接種を完了した旅行者に限ると、以前の厳しさと比べれば両国間はずいぶん移動しやすくなりました。
もちろん、完全解除が待ち望まれますが、今しかない時間や経験の価値は大きく、旅行再開を検討し始めた人も多いのではないでしょうか。規制がまだ残る中、タイに今渡航するメリットとデメリットを上げてみました。
メリット
- 3月になってタイの入国要件が大幅に緩和され、隔離緩和措置である Test&Go の適用で隔離期間は1日に
- 規制の完全解除ではないので、バンコクはまだ入国者が少なく、フライトやホテルが割安で予約が取りやすい。
- 規制前はいつも混みあっていた観光地がすいており、混雑のストレスなく観光や滞在ができる。
- 主要なリゾート地や観光地、マーケット、レストラン、スパ等は営業再開しており、旅行で楽しむのに十分な活気が戻っている。
- シンガポールではVTL(ワクチン接種済トラベルレーン)の適用で帰国後の隔離が免除される。
デメリット
- PCR検査代やタイ到着時の隔離1泊分の費用負担がある
- 万が一タイでのPCR検査が陽性になった場合、タイで隔離生活になり、予定通りに帰国できないリスクがある
- VTL対象都市が限られており(バンコクまたはプーケット)、地域間の移動制限がある(到着地に一定期間滞在後は移動可能)
- 13歳以上の子どもがワクチン未接種の場合はVTLを使えず、シンガポール帰国後に検疫隔離の対象に。
では実際、2022年3月時点ではどのような渡航制限があるのか、必要な手続きや要件をまとめました。(ワクチン接種完了者が対象の情報です)
※本ページの情報は掲載時点の情報です。最新の情報を得るには以下のサイトをご参照ください。
最新のタイの入国規制:https://www.tatnews.org
最新のシンガポールの入国規制:https://safetravel.ica.gov.sg/vtl/requirements-and-process
タイへの渡航前
(Travel Pass の申請期間含め、1週間ほど前から準備することをおすすめ)
- ワクチン証明の準備 (12-17歳の子どもは1回のワクチン接種で可。ワクチン未接種の18歳未満の子供は親の同行が条件。ただし、シンガポールではワクチン未接種の13歳以上の子供はVTLが適用されず、帰国時に検疫隔離対象となるので注意)
- 飛行機の予約(VTL対象地域:バンコク・プーケット)帰国便はVTLレーン専用の便を予約すること。(VTL対象エアラインは Bangkok Airways, Jetstar Asia , Scoot , Singapore Airlines , Thai AirAsia , Thai Airways , Thai Smiles , Thai VietJet Air , Thai Lion)
- 政府指定ホテル1泊分の予約(SHA Extra+ホテル:コロナ対策基準を満たし、医療機関と提携するホテル)空港からの送迎、病院への送迎、PCR費用、5日目のセルフATK(抗原検査)テスト込みの予約となる。到着1日目 は検査日となり、その結果が出るまで予約したホテルで隔離する。↓ホテルが一覧になっていておすすめ
https://web.thailandsha.com/shaextraplus - 2万米ドル以上の治療保障額の医療保険の加入(コロナ検査陽性時に治療・入院費用をカバーするもの)オンラインで購入できます。30日間有効で5,000円から10,000円ほど。3月より、必要補償額が5万ドルから2万ドルに引き下げとなりました。
- Thailand Passシステムで渡航申請 (上記①~④の資料を提出する)承認に数日かかるので渡航5日前までにすませるのがおすすめ https://tp.consular.go.th/
- 出発72時間以内のRT-PCR検査(6歳未満は免除)(シンガポール政府承認のクリニックにて検査し、陰性証明書を入手する)
タイに到着後
1日目:
※夕刻18時までの到着フライトであれば到着日を1日目、18時1分以降の到着フライトであれば到着日を0日目と計算致します。
- RT-PCR検査。予約したホテルが車で病院に連れて行ってくれます。 (6歳未満の子どもは唾液検査で代替できます)
- 指定ホテルにて待機。検査結果の判明まで、👆3 のホテルに留まる。 ※結果さえ出てしまえば、すぐ外に出れます。所要時間は大体12時間、エクスプレスだと4時間。
- Mor Chanaアプリのダウンロード 旅行中は常時接続できるようにしておく。
5日目:
- 抗原検査。到着1日目に滞在した宿泊施設から受け取った抗原検査キット(ATK)にて自己検査を実施し、当局が指定する方法(Mor Chanaアプリ等)でタイ保健当局に報告する。※滞在期間が5日以内の場合はATK検査と報告は不要)
シンガポールへの帰国
※3月1日から入国に関するVTP(Vaccinated Travel Pass) の申請はなくなりました。
- 渡航前48時間以内のPCR検査。※日本人スタッフが常駐する病院は非常に込み合ってきており、予約が取りにくくなっています。早めの予約をおすすめ。
- SG arrival Card(健康申告書)の提出 ※これ忘れると入国できません。渡航3日前から提出可
- VTLレーン専用のフライトで帰国(バンコク・プーケット → シンガポール)
- TraceTogether Appをonに
- 24時間以内にセルフART検査をして結果を報告。シンガポール到着後のPCR検査は不要です。(2022年3月14日まではクイックテストセンターで24時間以内にARTを実施する必要がありましたが、3月15日以降、政府指定のセルフART検査に代替可能となりました。)ART検査で陰性確認できるまでは自己隔離し、テスト結果はWeb にて報告をします。
タイ 現地レポート
2022年3月時点のタイ(バンコク)市内の様子をMariko Jin さんにお伺いしました。
ー観光客は増えてきたと感じますか?
はい。海外(主に欧米地域)からの旅行者やワーケーション滞在者が増えたと感じます。
3月上旬にシンガポールからタイへ渡航しましたが、飛行機の搭乗率は6割ほどで、以前と比べて増えてきました。(日本からタイへも飛んだのですが、日本とは隔離免除がないせいか、1割も満たない搭乗率で運賃も格安でした)
旅行者の増加に伴い、ホテルやフライトの値段が徐々に通常時に戻りつつあると感じます。1月時点では人気ホテルが通常時の半額以下でしたが、3月現在は5割~7割になっています。人気の高級ホテルはまだ割引のあるうちに利用したいですね。
4月にはタイの祝日が控えており、リゾート地へ国内旅行を計画するタイ人も多い様子で賑わいが戻りそうです。
ー今だからおすすめしたいことや、気を付けたいことはありますか。
買い物好きな方には、バンコクの宝石市場が今は穴場と聞いたことがあります。いつもは混みあっている場所ですが、今ならゆっくりと選べ、割安で買い物できるとのこと。一方で、海外旅行に行けなくなった国内の富裕層が高級ブランド店で買い物をするようになった影響か、ブランド商品は品薄になっているらしいです。
プーケットに関しては、3月12日のニュースによると、ウクライナ情勢の影響でロシア行きのフライトが停止しており、帰国できないロシア人が3000人以上足止めされているようです。私の周りでは、プーケットのホテルの予約はできたものの、割高になっていると言っている方もいらっしゃいました。
残念ながら、市中感染者数が落ち着いたとはまだいえない状況(3月11日時点で2万人超)です。マスク着用は引き続き義務付けられていますし、大きめのイベント会場などでは、入場前に有料ART検査が必要な場所もありました。
コロナウイルス予防対策はしっかりとっていただき、健康第一で旅行を楽しんでいただきたいと思います。
Source
- Tourism Authority of Thailand https://www.tatnews.org/
- 在タイ日本国大使館 https://www.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/news_20220227.html
- ICA https://safetravel.ica.gov.sg/vtl/requirements-and-process
Written by Naomi Tanno
Special Thanks to Mariko Jin (Instagram: https://www.instagram.com/korimanji0320/)